劇団HallBrothers 公演

「嘘じゃない。盛ってるだけです。」
美しい花で飾られた町おこし。その裏で、彼らは“嘘”という種をまいた。

コスモス揺れて、嘘ひとつ

作・演出:幸田真洋

公演初日まで あと --
2026年9月18日(金)〜20日(日) | ぽんプラザホール(福岡市)

作品紹介

Introduction

笑える田舎の日常劇……の皮を被った、逃げ場のない心理サスペンス。
善人も悪人もいない。ただ、ほんの少し「特別な誰か」になりたかっただけ——。

福岡県のとある田舎町。かつて町おこしとして始まった「コスモスロマンチック街道」は、前町長のスキャンダルを機に放置され、荒れ果てていた。

そこへ東京のコンサル会社を辞めて移住してきた進藤夫妻が開いたカフェ「喫茶と余白」。
藁にもすがる思いで助けを求める町民たちに対し、夫の基貴は「必要なのはコスモスではなくナラティブ(物語)だ」と助言する。

ライターが書いた「エモい伝説」、地元アーティストの楽曲、SNSでのバズ——。
歯車が噛み合い、町には再び人が集まり始める。しかし、その「物語」がほんの少しの“嘘(盛り)”から始まっていたことが判明したとき、住人たちが隠し持っていた承認欲求、エゴ、残酷な本音が暴かれ、事態は思わぬ方向へと転がり落ちていく。

01

日常喜劇から心理サスペンスへ変貌する会話劇

「町おこし」という平和な題材が、小さな見栄と嘘によって徐々に歪み、逃げ場のない関係性の崩壊へと変わっていくスリリングな展開。

02

善人も悪人もいない圧倒的な人間描写

ステレオタイプの悪人は登場しません。居場所や承認を求めて不器用に生きる市井の人々の、どうしようもなくリアルな本性を描きます。

03

「地方のリアル」をえぐる社会派の視点

「映え」に沸く裏で置き去りにされる住民の生活。「美しく飾り立てた物語で本当に豊かになるのか?」という現代の課題を突きつけます。

作者ノート

Playwright's Note
連載コラム #04

ゆっくり考える時間

情報が溢れ、即座の判断やリアクションばかりが求められる慌ただしい日常。
私たちは日々、何かをじっくりと感じたり、立ち止まって考えたりする「余白」を失いがちです。

劇中に登場するカフェ「喫茶と余白」。そこで交わされる一見ささやかな会話や沈黙を通して、劇場という暗闇の中でこそ味わえる「ゆっくり考える豊かな時間」をお届けしたいと考えています。効率やスピードに追われる現代だからこそ、劇場で立ち止まる体験について綴っています。

連載コラム #03

なるべくズレていない言葉を

人が嘘をつくとき、そこには必ず「感情」と「言葉」のわずかなズレが生まれます。
見栄を張りたい気持ち、その場を穏便に収めたい打算、相手に嫌われたくない恐れ。そうした心の揺らぎが、発する言葉を少しずつ本来の自分の本音からズラしていく。

舞台上の登場人物たちもまた、そのズレた言葉の積み重ねによって思わぬ場所へと流されていきます。
脚本を執筆し、演出するうえでこだわっているのは、その「ズレ」のリアルさ。人間が思わず口にしてしまう言葉の湿度や生々しさを、劇場の空気の中でどう立ち上がらせるかについての考察です。

連載コラム #02

ナラティブについて

劇中でキーとなる言葉「ナラティブ(物語)」。
単なる出来事の羅列である「ストーリー」と違い、「ナラティブ」は受け手や語り手の主体的な視点や感情が乗ることで初めて完成する物語です。

なぜ現代の町おこしやSNSにおいて、人はこれほどまでに「エモい物語」を求め、消費してしまうのか。
美しく脚色されたナラティブの心地よさに酔いしれる陰で、本当に見つめるべき現実や、生身の人間の感情がどのように置き去りにされていくのか——。本作の骨格となるテーマについて掘り下げています。

連載コラム #01

なぜ「嘘」を描こうと思ったか

今回描く嘘は、例えば相手を騙してお金をせしめよう、というような悪意を持った嘘ではありません。
ちょっとだけよく見せたい、と思ってついてしまう嘘だったり、相手のことを思って本当のことを言わなかったり。そういう嘘です。

なぜ、そんな嘘を描こうと思ったのか。
人間の弱さ、小ささを描くことが、僕の作家人生のテーマだからです。

ちょっとだけよく見せたいと思ってついてしまう嘘のことは「見栄」とも言いますが、僕自身が見栄っぱりで、常にコイツに苦しめられているから、というのが一番の理由かもしれません。

WEBラジオ

Web Radio
YouTubeラジオ #35

最新作は「九州戯曲賞大賞受賞作」を超えたか?

代表作『となりの田中さん』から12年。最新作『コスモス揺れて、嘘ひとつ』をAI(Gemini)にガチ審査・比較させたらどうなるか?という思考実験から見えてきた、劇構造の深化と人間の描き方の変遷を語ります。

YouTubeラジオ #34

『コスモス揺れて、嘘ひとつ』推しポイント

台本完成直後のリアルな手応えをトーク。「スルメのように噛むほど味が出る」「ワンシチュエーション密室劇ならではの緊張感」「全員が少しずつ嘘をついている人間臭さ」など、本作の見どころを徹底解説。

予告動画

Trailer

短編演劇作品

Short Play

劇団HallBrothersの空気感を味わう、名刺代わりの一本。
日常の些細な会話からにじみ出る人間の可笑しみと愛おしさ。劇団の魅力を凝縮した短編作品『通用口の風』(約8分)を公開中です。本公演の前にぜひご覧ください。

日程・チケット

Schedule & Ticket
開演日時 9/18 (金) 9/19 (土) 9/20 (日)
13:00
16:00 配信あり
19:30
※ 受付開始は開演の40分前、開場は30分前です。
※ 上演時間は約90分を予定しております。
※ 未就学児のご入場はお断りいたします。
一般前売
2,500
(当日 3,000円)
学生割引
2,000
(当日 2,500円/要学生証)

出演・スタッフ

Cast & Staff

CAST

進藤基貴唐島経祐
進藤美緒佐藤茉優希
宮原鶴代萩原あや
野宮恒一井口誠司(劇団誠〈せい〉)
嘉村小春山中海瑠
朝倉麗有阿まる
原優華葛城朝日
原和代長田祐里
川添花暁真莉奈
高瀬菜々美園田那織
水島健太郎幸田真洋
作・演出:幸田真洋
舞台監督:高柳一輝 | 照明:荒巻久登 | 音響・配信:劇団HallBrothers | 制作:萩原あや
後援:福岡県、福岡市、(公財)福岡市文化芸術振興財団、テレビ西日本、NPO法人FPAP

アクセス・お問い合わせ

Access & Contact
ぽんプラザホール

〒812-0038 福岡県福岡市博多区祇園町8-3 ぽんプラザ4F

  • 地下鉄七隈線「櫛田神社前駅」1・2番出口より徒歩1分
  • 地下鉄空港線・箱崎線「中洲川端駅」5番出口より徒歩10分
  • 西鉄バス「キャナルシティ博多前」より徒歩1分

【電話・メールでのお問い合わせ】

TEL:090-8410-4267(担当:ハギワラ)

MAIL:seisaku@h-bros.net

※ ネット予約が苦手な方は、お電話でも承ります(当日精算)。